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【お題】キスとキスの合間に【SS】
お題二つ目です。実はこっちのほうが先に書いてあったので、正式に言うと一つ目です。
前回との温度差をお楽しみください(体温的な意味で


お題配布元
○恋したくなるお題 配布
http://members2.jcom.home.ne.jp/seiku-hinata/

キスとキスの合間に



「ふぁっ……んっ」
口がふさがれていると、無意識に鼻にかかるような声が漏れる。歯列を割って口内に侵攻した舌は、逃げるぼくの舌をあっさりと捉え根元から絡め取ってくる。目を閉じていると、否応なく唾液の絡み合う粘着性の音が耳に響く。妖艶なその音は媚薬のように脳を麻痺させ、知らず体の熱を高ぶらせていた。
「んはっ……」
離れた温もりを追うように目を開いて唇を追ってしまった自分に、少し赤面する。そんな様子を彼に見られていて、照れ隠しに眉を寄せるとくすっと笑い返された。
「なんだよ」
「いや、可愛いなって」
「かっ、かわ――」
「好きだよ」
滅多に口にしない言葉に照れる暇もなく、再び口が塞がれる。侵入してくる舌を今度は初めから拒まず、素直に受け入れた。舌を互いに絡ませ、口内すべてを舐めとるように互いに求めあう。根元まで絡ませながら、ふと舌を吸われた。それだけで、背筋が電流を流れたように反りかえる。
「んっ……あっ」
たまらず肩を押し返すと、ようやく解放される。走ったわけでもないのに、息が激しく乱れていた。
彼は艶美な眼差しでぼくを見下ろしている。視線に耐えられなくなって顔だけ横向くと、またふっと笑われた。
「――なんで、さ」
恥ずかしさを誤魔化すように、口を開く。
「ん?」
「なんで……ああいうこと、キスの間にしか言わないの?」
「ああいうこと?」
「だから、か、可愛いとか、あ、す、好きとか……」
恥を誤魔化すつもりが、口にしてからなんて恥ずかしいことを聞いているのだろうと思った。まるで、普段もっと言ってほしいみたいじゃないか。
返答しない彼を不審に思って真っ赤な顔を向けると、予想外のことに、彼は自分の口元を押さえてぼくと同じく顔中を真っ赤に染めていた。
「かず?」
「――恥ずかしいじゃん」
そっぽを向いて応える彼。彼が自分から視線を逸らすなんて、滅多にないことだ。
「キスの間なら、すぐ、目、閉じちゃってわかんないだろ」
珍しく照れた様子の彼に、ふと笑みがこぼれる。
かずは普段人をからかうような態度で、情事の発端も大抵彼だったけれど、意外と直接的な言葉を言ったことはほとんどない。今のようにキスの合間に囁く程度だ。
「――なに笑ってんだよ」
「いや、可愛いな、って」
顔を歪めて照れを隠すかずにもう一度くすりと笑ったぼくに、鼻が触れ合うほどの距離まで顔が近づいた。
「――お前に言われたかねえよ」
言葉ののちに、荒いキス。求めるような先ほどまでの口付けとは違い、むさぼり食いつくすような勢いだった。息をするのも忘れ、唾液で喉がつまりそうになる。肌がじっとりと汗ばんだ。
「……っ、食われる、かと、思、った」
ようやく唇が離れ、乱れた呼気の合間に言葉を吐く。
「変なこと言うからだろ」
かずも息を整えながら、拗ねた子供のような態度をとる。そんな彼が愛しくて、可愛くて、熱に浮かされたように視点をぼかしながら、ぼくはまた口を開いた。
「ねえ」
「ん?」
「もう一回言って」
「――やだよ」
「かず」
「だからや」
「大好きだよ」
息を乱しながらも、満面の笑みを浮かべる。普段はきっと恥ずかしすぎて言えないだろけれど、妙に照れている彼を前にすると不思議と自然に言葉が出てきていた。相手より優位に立つと、余裕が見えてくるからだろうか。
初めはきょとんとしていたかずの顔はだんだんと赤く染まっていき、やがてぽすんとぼくの肩に顔をうずめた。
「かず?」
「――お前、反則」
「え?」
やがて少しの間を空けて、かずはぼくの耳元へ口を寄せた。
――愛してるよ。
脳に直接吹きこまれるかのような、不意打ちのそのたった一言に。
ぼくの体温もまた一度くらいあがったんじゃないかと思った。





体を重ねるより、口付けするより、想いを言葉にするほうが恥ずかしい人もいるようです。
キスしかしていないはずなのに、どこかエロく感じるとかいうのは気のせいだと思います。
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【2009/08/12 01:13 】 | 未分類 | page top↑
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